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北朝鮮問題で米国と中国を待ち受ける「誤算」 中国による圧力が気に食わない国がある >それはロシアかと思ったら?

北朝鮮問題で米国と中国を待ち受ける「誤算」 中国による圧力が気に食わない国がある

東洋経済オンライン

ダニエル・スナイダー

1時間前

キリンビバレッジが自主回収するミネラルウォーター「ボルヴィック」(500ml)

部品混入 ボルヴィックを自主回収

北朝鮮問題で米中首脳の間に割って入るのは?(写真:ロイター/アフロ) 東洋経済オンライン

 ドナルド・トランプ大統領は、インタビューやツイッターで「大規模な、大規模な紛争」の兆しが見える、といった漠然とした警告を行い、朝鮮半島での差し迫った戦争の話題で首都ワシントンを混乱させ、メディアを騒がせ続けている。

 だが、米国の政策の現実がもっともよく表れているのは、先週のホワイトハウスでの会合でニッキー・ヘイリー米国連大使が、中国の国連当局者に語った内容だ。会合の出席者が記者に語ったところによると、ヘイリー大使は当局者のほうを向いて「この件に関しては、そちらで解決していただけないかと期待しています」というようなことを言っていたという。

 最近見直されたトランプ政権の北朝鮮政策は、基本的には「中国に任せろ」というスタンスだ。米国が、シリア攻撃規模かそれ以上の先制攻撃を北朝鮮に行うかもしれないという「脅し」は、中国が北朝鮮に対して持つ外交的カードを選ばないとならない状況に追い込んだ。戦略的国境での紛争を避けるにはそれしかない、という状況に追い込んだのである。

中国の北朝鮮戦略が変わった?

 こうした脅しは、北朝鮮のことも多少慌てさせるかもしれないが、米国の政策担当者たちには、これで北朝鮮の「行動」を抑止できるかどうかは確信できないと考えている。現時点で予想できるのは、6回目の核実験、あるいは、米大陸に到達可能なミサイルシステムの実験という2つのレッドラインを北朝鮮が超えた場合、中国は食料や燃料、そのほかの必需品の供給をストップするという形でそれに応じるのではないかということだ。

 北朝鮮は貿易の9割を中国に依存している。トランプ政権に近い政策担当者によると、中国は北朝鮮政策を少しずつ変えつつある。中国が考えている戦略は、金正恩朝鮮労働党委員長が非核化会合に戻るよう圧力をかける、といったものから、クーデターによって金正恩氏を解任させる、といったものにまで及ぶ。

 「中国に任せろ」政策は、なにも今に始まったことではない。ジョージ・W・ブッシュ政権は、中国が「同盟国」である北朝鮮を従わせることに期待し、同じアプローチを繰り返し試みた。

 たとえば、ブッシュ大統領は2005年2月、中国の胡錦濤国家主席北朝鮮が核物質を世界中に売りつけている事実の詳細を含む書簡を持たせた特使を送り、対処を迫った。これがきっかけで交渉が進み、同年9月の6者協議において非核化に関する共同声明が出される結果となったのである。しかし、その1年後、北朝鮮は最初の核兵器実験を実施している。

 トランプ政権は、なぜ今この方法がうまくいくと考えているのだろうか。ひとつには、過去2つの政権が出した答えと同じで、「それよりいい選択肢がない」ということが理由だ。

 もう1つの理由は、中国の指導部から「中国は行動に出る用意がある」という印象が伝わったことだ。その「印象」とは、フロリダ州で4月上旬に行われた米中首脳会談、そしてその後の2回の電話での会談で、習近平国家主席とトランプ大統領の間に得られた理解に基づくものである。

米中首脳間にある「共通理解」

 最近、中国の北朝鮮政策責任者が米国の北朝鮮担当官に伝えたところによると、両国の指導者は、北朝鮮の核問題は決断の遅れを許すことのできない緊急の問題となっている、との見解を共有している。中国と米国で北朝鮮に対するスタンスの違いはあるにせよ、早急な対応が必要という点では一致している。

 北朝鮮が核弾頭や大陸間弾道ミサイル(ICBM)の実験を行った場合、中国からはより厳格な対応が考えられる、と中国側はしている。こうした中、中国は米国によるターミナル段階高高度地域防衛(THAAD)ミサイル防衛システムの韓国への配備に対する米国への抗議を、ひとまず後回しにしようとも考えている。

 しかし、より精力的に北朝鮮の非核化を目指すこの「合意内容」は、北朝鮮政権交代なしで行うと米国が合意することが必須条件だ。中国は政権交代案に長い間反対してきているからだ。中国は北朝鮮の崩壊を招くような、激しい制裁は現実的ではなく、中国の利益にとっても危険性が高すぎると考えている。

 もっとも、中国の政策担当者たちは、今回の中国の戦略変更が、米国の「脅し」によって引き起こされたという点については否定している。前述の北朝鮮政策責任者によると、瀬戸際政策は米国と北朝鮮の両者が行っているよく知られた戦略だと語る。中国はトランプ大統領が北朝鮮への軍事行使をちらつかせる以前から、北朝鮮への圧力を強めていたという。

 一方で、こうした曖昧な脅威に対して、北朝鮮が対抗し、これがさらなる米国による行動を促す、という形でエスカレーター式に全面戦争へ上り詰める危険性があるのではないか、という米国側の懸念については、中国の政策担当者たちも同意している。

中国は本当に北朝鮮に圧力をかけているのか

 はたして中国は、実際に北朝鮮に圧力をかけているのだろうか。これはここ数週間にわたって中国の港湾に石炭を運ぶ北朝鮮の貨物船の動きや、両国を結ぶ中朝友誼橋を通る交通の流れを調べてきた各国政府や情報アナリストが考えてきたことである。

 中国はその努力の証拠として、2月下旬と4月下旬に北朝鮮の公式メディアに中国に対する珍しく単刀直入な批判が掲載されたことを挙げている。この批判記事はどちらも「ジョン・フィル」(仮名と考えられている)の名で書かれていた。両記事の内容は明らかに中国を指し、制裁を科すという脅迫をはねつけ、「他人の音に合わせて踊る」ことは決してしないと誓っている。

 中国によるこうした取り組みは米国の期待に応えるだけのものなのか。少なくともトランプ大統領や顧問たちがそのように信じているのは明らかだ。米中首脳会談および電話会談後のコメントでトランプ大統領と高官たちは、中国側の報告でも述べられた両国の「理解」について同じことを語っていた。

 トランプ大統領は、米中による行動の引き金となるのは、核兵器ICBMの実験だと明確に打ち出したが、先日行われた短距離ミサイル実験のようなものはその中に入っていない。

 大統領は米CBSテレビのインタビューで、「彼が核実験を行えば」と金正恩を指して述べ、「私はよい気持ちがしないだろう。そして言っておくが、中国の国家主席、大変尊敬されている方だが、彼にとっても、よい気持ちがしないに違いない」と語っている。

 トランプ政権はまた、北朝鮮の非核化を目指す中で、その中に政権交代を含まない姿勢も明らかにしている。

 レックス・ティラーソン国務長官は、先ごろNPR(米公共ラジオ局)に、米国は北朝鮮と直接に対話する意思があると述べたが、核とミサイル計画を一時的に凍結する、という以前の取引に戻ることはありえないとしているようだ。「正しい議題とは、北が単に数カ月間とか数年間(核開発を)中止し、再開する、といったことではない。過去20年間この議題は変わっていない」(ティラーソン国務長官)。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー以上転載ーーー

http://www.msn.com/ja-jp/news/world/%e5%8c%97%e6%9c%9d%e9%ae%ae%e5%95%8f%e9%a1%8c%e3%81%a7%e7%b1%b3%e5%9b%bd%e3%81%a8%e4%b8%ad%e5%9b%bd%e3%82%92%e5%be%85%e3%81%a1%e5%8f%97%e3%81%91%e3%82%8b%ef%bd%a2%e8%aa%a4%e7%ae%97%ef%bd%a3-%e4%b8%ad%e5%9b%bd%e3%81%ab%e3%82%88%e3%82%8b%e5%9c%a7%e5%8a%9b%e3%81%8c%e6%b0%97%e3%81%ab%e9%a3%9f%e3%82%8f%e3%81%aa%e3%81%84%e5%9b%bd%e3%81%8c%e3%81%82%e3%82%8b/ar-BBAELs2?ocid=SKY2DHP#page=3